本日より改めて、神の手シリーズ第3弾、「実践編」として復元カレラのフラッグシップカーとして本年度のショーカーを務めた、ダイハツミゼットDSV(バーハンドル)の引き上げ、入庫、レストア、ショーカーデビューまでをお送りする予定です。ご期待下さい。 | |
第1日目は引き上げ風景です。個人情報になりますので、何処のどなたの所有だったかは申し上げられませんが、1台ではなく沢山持っていらっしゃいました。復元カレラはこの日は2台引き取らせて頂きました。 | |
これが今回のレストアカー、ダイハツミゼットDSVの嫁入り前の姿なのです。通常女性は嫁入り前には美しくお手入れして一生の内で一番きれいになるのでしょうが、このミゼットは逆です。もうこれ異常無いという位ボロボロです。嫁入りと言うよりは解体屋入り直前と言った所です。 | |
さあいよいよ引き上げです。(嫁入りとも言う????)車に乗って復元カレラに嫁いで行きます。きっときれいになって故郷ににしきを飾るからなぁ!! こうなると嫁入りと言うよりは田舎を捨てて都会に全身整形美人になりに行く乙女のようですね。 | |
本日は2日目です。今日からレストアの開始となる訳ですが、先に皆さんにお断りしておきます。このレストア記は、2008年のノスタルジックカーショー(静岡と長野はノスタルジックカーフェスティバル)用に1.5ヶ月で仕上たダイハツミゼットDSVの復元の風景を写真で紹介しながら、復元カレラの神の手は本当に存在するのか、存在するとしたら神の手の技とはいかなる物なのかその辺を見て頂くために、様々な角度から引上げから完成までの詳細をご覧に入れますが、部分的に順序が入れ替わったりする事もありますのでその辺はご了承下さい。 | |
まず初めに作業はDSVの特徴である後部荷室から始まりました。上の写真でもご覧頂いてお解かりでしょうが、意外と荷室はきれいに見えていました。 | |
ところが、さすがに長い年月を超えてきたミゼット様はあちらこちらに隠れた錆や、腐りが存在しておりまして、直すと言う次元では追いつかない状況が確認できました。 | |
だめな物にいつまでも悩んでいても仕方ありません。時間の無駄です。その辺復元カレラは決断は早いです。この決断の速さとその行動力も神の領域です???? | |
この写真を見たら普通の修理やさんはなんと言うでしょう?たぶん部分溶接、または見てみぬフリ??どちらにしてもだめですね!!!! では復元カレラの神の手は??「よし!作るぞ!」周りの人は「なにを????」神の手は「ここと、ここと、ここも」そんな感じでしたね!! | |
その結果がこの写真です。作業途中の写真も撮っておこうと思ったのですが、何しろ相手が神の手ですから。早いの早くないのって「あっ」と言う間にできちゃいました。まぁ、そのくらい早くなければ1.5ヶ月でフルレストアができる訳は無いんですけどね!!!! | |
本日は3日目です。前回の更新で良く分からないと言うご意見を頂きましたので、本日はもう少し解り易い所をお目にかけたいと思います。早速下をご覧下さい。 | |
これは後部荷室の底板部分です。一見きれいそうに見えるかもしれませんが、実は腐りまくりで使い物になりません。そこで復元カレラの神の手は言いました。「つくるど!」さあ大変です。上の部分作成とは訳が違います。全部作るそうです!!!! | |
それから数時間過ぎました。気が付いたらもう既に底板になる部分は切って、折って、曲げて、くり貫いて、それらしい形になってきています。どれだけ手が早いのでしょう???? | |
あれっ?次に気が付いたらもう底板ができていました。後は合わせて止めていくだけですか???? | |
それから更に数時間過ぎました。もう、ほとんどできています。皆さんはこの作業時間はどれくらいだと思いますか????これを読んだ修理屋さんや、レストア屋さんが仕事を止めたくなったら困るので正確な時間は申し上げませんが、神の領域だと思いました。 | |
はいっ!いかがでしたでしょうか??本日の後部荷室部分のレストアに掛かった時間は、何とXXXX時間でした。これを見て解った事があります。神の手は存在する・・・・!これです。その心は、吉野家の牛丼に通じる物がある!!「うまい、はやい、やすい!」以上本日のレストア記は終了です。次はどの部分のレストアか、予想しながらご期待下さい。 | |
本日は4日目です。後部荷室床板のレストアはいかがでしたでしょうか??本日よりミゼットDSVのドアのレストアに取りかかります。DAVのドアは本当にペラペラで下の部分は腐っていて修理不可能でしたのでやはり作ります。 | |
これはDSVの右側のドアですが下の部分がかなり腐っていたのでムキムキしまして、現状確認です。 | |
埋められる小さな穴は埋めていきます。ところが裏側は修理不可能なのでやっぱり出ました!「つくるど!」 | |
と言ったが早いか??作業はもっと早いか???次に気が付いたらもう右ドア下のフレームと言うかさんの部分ができちゃっていました。神の手曰く「んなもん!測って、切って、曲げて、ポンだぁ!」だそうです。 | |
そんでもって、取り付けるとこんな感じです。 同様に左のドアもあっという間にレストア完了です!!!! これを見ているファンの皆様が勘違いするといけませんので先に申し上げておきます。 神の手は鉄板を専用の鋏でちょきちょき切ります。それはまるで子供が切り紙工作をしているかのようにちょきちょきです。 一度横で見ていて楽しそうだからやらしてもらいました。「あれっ?切れない?」そうです切れません。しばらく格闘したのですが、切れたのは息と時間切れでした。 次に、神の手は鉄板をくいくい曲げます。まるで折り紙を折っているかのようにくいくいです。きっとやわらかい鉄板なのだろうと先ほど切った切れ端をこっそりと曲げてみました。どんなに力を込めて曲げても、びくともしません。更に気合を入れると「やった!曲がった!」確かに1〜2mm位曲がったのです。それより鏡に映っている私の顔が曲がっていました。 神の手は怪力の持ち主かと思った方も多いでしょうが、実は違います。たぶん力だけなら私も負けません。「要は鉄の気持ちが解るか解らないかだよ。」そう言われました。????私の頭の上に????これが沢山並んでいます。 神の手は更に言いました。「鉄板を見てれば、ここを切ってよ!ここで曲げて!って声が聞こえるんだよ。聞こえないの??」聞こえませんよ、そんな声は! とにかく一事が万事この調子ですから、凡人には理解不能です。まぁ、しょうがないですけどねぇ!神の手ですから!!!! 本日は、この辺で・・・・ |
|
本日は5日目です。今日から座席のレスト部分の紹介を始めます。この頃の座席は良く見ると解りますが、座面と背面が別々で固定式です。走りとは直接関係無いので見逃されがちですが復元カレラは妥協しません。とことんまでやります。新車時よりも座り心地の良いシートを「つくるど!」・・・・でました!! | |
これはレストア前のパーツをはずして見ました、現状確認です。 | |
磨いて使おうかとも考えましたが、へたり具合が大きかったのでやはり新規作成です。走っている時に座席が陥没しては危険ですから・・・・なのでやっぱり出ました!「つくるど!」じゃなくて「つくったど!」・・・・早すぎ!! | |
当然そっくりに穴もあけます。・・・・なんですか??「穴なんかそっくりじゃなくても適当でいいじゃないか?」ですか?そう思うのは素人の証拠です。この穴の数と位置と大きさの意味が解るようになったら、一流のレストアラーになる資格があると思いますよ!!!! | |
はい、とりあえず出来た座席のベースをボディに仮止めしてみました。ばっちりですねぇ!! おおっと!残念ながら今日はここまでです。また次回の更新をお楽しみに!! |
|
本日は6日目です。今日は座席の周りの部分として、ステップとその周辺をレストアします。1番上の写真で確認して頂きたいのですが、ステップとその横の立ち上がり部分は初めからありませんでした。なので、やはりあれが出ると思います。・・・・「つくるど!」・・・・でました!! | |
今回は先に完成の全容をお目にかけます。 | |
まずは無かったステップの部分から作成します。ここは他のバーハンドルミゼットを見て作ります。 | |
次にステップから横の立ち上がり部分を作ります。これはオリジナルがかろうじてありましたのでレストアしようと思いましたが、あまりの状態に断念して、新規作成です。 | |
当然反対側も作ります!! 実はここまで9日に更新していてあげたつもりになっていた部分です。 |
|
本日は7日目です。今日も座席の周りの部分として、バッテリー格納ボックスとサイドブレーキ部分のレストアです。は初めからありませんでした。なので、やはりあれが出ると思います。・・・・「つくるど!」・・・・でました!! | |
6日目の1枚目の写真でもわかると思いますが、拡大してみます。 | |
反対のサイドブレーキの部分も拡大して見ます。 | |
はい、だいたい座席のベースとステップ、その周辺はできましたね。次はシート本体と背もたれに行こうと思いましたが、ちょうどじかんとなりま〜したぁ!!!!本日はここまで、また次回をお楽しみに!! | |
本日は8日目です。今日は、座席本体をやっつけたいと思います。現在の車は、シートはリクライニング式でいろんな機能が付いています。電動でドライバーによってベストポジションを記憶している物も珍しくありません。ところがこの頃の(特にこのDSVの)座席は決してお世辞にもすわり心地の良い物ではありませんでした。そこでできるだけ見た目は、オリジナル、座り心地は今風となるように気をつけて作ります。神の領域は何も見た目だけではないのです。隠れた心配りにもそこはかとなく現れたりするのです。 | |
これはオリジナルの座席をはずして下から見た所です。レストアの余地はありません。・・となるとあれの出番です。・・・・「つくるどぉ〜」出ました。何やら今日は気合が入っています。 | |
更にばらしてみました。時の流れ、歳月と言う物を目で確認した瞬間です。 | |
そのばらした内側はこんな作りです。全て現状確認と採寸を行ないます。 | |
確認が終わった数時間後の風景です。・・神の手曰く「できたど」恐れ入りました!!!! | |
5日目の1枚目の写真を見て下さい。座席部分と背もたれ部分もありましたね。そのベースも一緒にできていました。 | |
できた物を塗装してベース部分はほぼ完成です。後は特注のクッションと背もたれができたら組上げれば完成になりますが、それは少し先になります。理由は簡単、汚れたり傷ついたりしたらいけないからですね!!!!で、本日はここまでです。次回をごきたいください。 | |
本日は9日目です。今日からは、今回のDSVの唯一オリジナルと違う部分です。1日目の写真を確認して頂ければお解かりだと思いますが、本来DSVの運転席の屋根は幌ですが、復元カレラDSVは、ワンオフでハードトップの作成です。 | |
まずは幌に近い薄手の鉄板で屋根の形を作ってみます。これは洋服でいうと型紙を取ると言う事です。 | |
正面から見た画像でお解かりだと思いますが、決して美しい曲面は出ていません。これはあくまで採寸だと思って下さい。 | |
更に横から見てみました。これを型紙としてオリジナルボディよりも厚めの鋼鈑で切り出して、叩き出して見ます。そうするとこうなります。 | |
とりあえず平らな板に墨を入れ、鋏を入れてボディに合わせて曲げてみました。 | |
細かく微調整をしていきます。ミリ単位の仕事です。・・・・なんですか?「これが神の仕事だな」ですか????いいえ、このくらいは常識です。 | |
更に火を使って曲げたりやわらかくしたり、叩いて形を作っていきます。 | |
更に乗せて合わせて微調整の繰り返しです。 | |
いかがですか??もう見た目では、ほとんど純正品かと見間違うばかりでしょう? | |
ところが復元カレラは違います。ここからが神の領域になります。このハンマーと長年の経験が、芸樹に近い曲面を作っていきます。 | |
見て下さい!この使い込まれた神の手の一部分のような道具を・・・・美しい・・・・で、今日はここまでです。また次回の更新をお楽しみに。 | |
本日は10日目です。今日は、前回の続きでワンオフのハードトップを仕上ていきます。 | |
前回お目にかけるのを忘れましたので、薄い鉄板で初めに作成したいわゆる型紙ならぬ、型鉄です。 | |
さあ、板金が終わった屋根に塗装をするための錆止めを施します。 | |
次は、屋根に載せてマスキングをして、ボディカラーの発色を良くする為の下色を吹きます。 | |
いかがですか??これでワンオフのハードトップの完成です。後は最後に全塗装をして完成ですが、それは他のレストアが済んでから、いっぺんにやるので今回はここまでで一休み一休み!!・・・・一休さ〜ん!!また次回の更新をお楽しみに。 | |
前のページへ 次のページへ 1 2 3 4 5 |
◎ミゼットDSA の部屋
◎ミゼットDSV の部屋
◎ミゼットDKA の部屋
◎ミゼットMP4 の部屋
◎ミゼットMP5 の部屋
◎ミゼットMP5左の部屋